2012年に各地で開催された展覧会「村山知義の宇宙 すべての僕が沸騰する」の図録です。
村山知義は戦前から戦後にかけて活躍した日本のアーティストであり、携わった分野が非常に幅広い人です。この展覧会では、村山知義に影響を与えた構成主義や表現派の作品群の紹介から、実際に村山知義が手掛けた絵画・ポスター作品や自らも中心となって結成した『マヴォ』などの図版が非常に多く収められています。後半は、児童書や子供向けの雑誌の挿絵や表紙などが多く掲載されており、生涯にわたる活動を網羅している一冊です。
・目次
「すべての僕が沸騰する」という現象 - 村山知義の現在のために(水沢 勉)
カタログ
Ⅰ 前兆:1920
Ⅱ 伯林:1922
Ⅲ 沸騰:1923-1931
Ⅳ こどもたちのために:1921-1976
Ⅴ その生涯:1901-1977
村山知義年譜
「村山知義と建築、バウハウス」についての一断片(山野英嗣)
小英雄はスタイリッシュ - ファッションに見るマヴォイスト村山知義の近代性(滝沢恭司)
童画家TOMの誕生をめぐって(牧野裕二)
芸術は空間のクリエイションである - 童画家TOMと童謡童話作家 籌子(やまさきさとし)
TOMの童画に関するノート - 前衛との関係から(山田志麻子)
独断的スケッチ - 村山籌子のほうへ(岩崎清)
「村山知義関係資料 - 内田昇三コレクション」について(石井幸彦)
主要参考文献
出品リスト
発行年:2012
出版社:読売新聞社、美術館連絡協議会