原田さんは、山形県在住の女性です。
『うまれる通信』は、妊娠から出産、育児までの日々について書かれた本です。この本は、もともとニュースレターとして配信していた原稿を1冊にまとめた本なので、日付はあるもののそれは配信日を表しています。
このZINEの最大の魅力は、文章の端々で溢れる著者の知性と未来への姿勢です。
時に限界になりそうになりながらも、言葉を紡ぐことをやめず、自身の支えとなった音楽・文章・哲学・映像作品などを通して、自分の感情や考えを記す。その中にあるのは、今をやり過ごす言葉ではなく、来るべき未来に向けた希望の言葉であると私には感じられます。
また、文章の中の子供や育児に関する記述は、出産する女性、あるいは女性全体にまとわりつくつらさや苦しみ、それらのどこにも逃れられなさをにじませます。それは当然、この社会のもつさまざまな問題を浮き彫りにするものであり、それを知る上でも、多くの人に読んでいただきたい1冊です。