2022年の元⽇から毎⽇⽇記をつけ、年に⼀度か⼆度本をつくる著者の5冊⽬となる⽇記集。
体調不良、休職、引っ越しといった個⼈的な変化と、演劇などの芸術鑑賞、旅、周囲の⼈との関わりや⽇常のささやかな出来事を含む2025年1⽉からの289⽇分の⽇記と、表題エッセイ「⽣活の観客」を収録。 ⽇記をつけるという⾏為は、個⼈的な記録であると同時に、虐殺や差別、分断が蔓延する現代社会で無視できない「他者の痛み」とどう向き合うかという倫理的な試みでもあります。想像しきれない他者と関わる上で、ある程度の距離をもって「観客」として暮らすことの後ろめたさや⼾惑いを、著者の感覚を込めた⾔葉で⽇々率直に書き記しながら、距離がある場所から⾃分ではない誰かとどのように関係できるかを思考するドキュメンタリーのような作品を⽬指しました。