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『ボヴァリー夫人』論〔増補決定版〕 上

2,090円

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「何も書かれていない書物」たることを夢見て生み出された『ボヴァリー夫人』。 この作品をどこまでもその「テクスト的な現実」に即して分析したものが本書である。 「エンマ・ボヴァリー」という固有名詞の不在の指摘を嚆矢として、手や足、数字といった細部の考察、さまざまなフィクション論などをめぐる批判的検討がなされる。周到かつ繊細な読解によって明らかとなる細部相互の齟齬と照応、差異と類似の共鳴。それらを通じ、テクストがまぎれもなく運動の惹起やみずからの変容、つまりは生成の流動とともにあることを読者はつぶさに知らされるだろう。蓮實批評の方法を大規模に示した代表作。

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